あけましておめでとうどころの話ではない

2018年も明けて久しい今日この頃、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

 

って黙れよ、お前。一年近く放置しといてよく言うよ。全く。

はい、あいすみませんです。ご無沙汰でございます。

今年はコンスタントに、軽くでもいいから聞いたものの感想を書きたい、と思っております。

 

今月から、本当にちゃんとやりたい……

大人の男の情けなさについて考えるの巻。

ブログを始めてそう日も経っていないというのに記事が滞ってしまいました。

申し訳ありましねぇ…(突然現れた謎の野武士)

実はこれには深い事情があってな…

 

私の中で佐和真中確変期間に突入した模様。

(ギャンブルに全く理解のない私)

 

いやね、ほんとこういうの急に来るな、急に。何なのもう、季節の変わり目だから?困っちゃうなぁ、書きかけの記事が進まないことこの上ないよ…(あれはあれで書きたいのに!)

てことでここは一回大いに発散して自分をリセットしよう!と思います。皆様よろしくお付き合いくださいませ。

 

この度私が取り上げるのは

課外授業2時限目「共有結合」 相沢俊樹

          (CV:佐和 真中)

 

いやー、のっけからエロいのなんの。飛ばすねぇこのレーベル(レーベル単位の話か?)。何しろいきなりフェラチオしてる。しかもさぁ、SEが超リアルでやんの

放課後、部活してる生徒の声が遠くに響く中、めっちゃ丁寧にお口でのご奉仕を受けてる相沢先生。これどう考えても学校内なわけだけど、偉い肝据わってんな、先生よ。自分が担当している化学の実験室でこーんなことしちゃってるわけだけど、危機意識はないのかよ!と若干の突っ込みを入れたくなります。

こっちがツッコミを入れたくなるくらい、余裕綽々なんです、相沢先生。気持ち良さそうは良さそうだけど、なんていうか「イイコトしちゃってる」的な切迫した快楽が見えない。むしろ、けだるい口調でヒロインの技の習熟度を褒めてとらせる(そして不振な成績をあげつらっちゃう)というお殿様ぶり。

ヒロインと違って向上心がない、学校なんかやめちまって研究職に戻りたいとか言っちゃう相沢先生。

お前全然そんな気ねぇな!!!

自分が学校やめたほうがお互いに好都合だ、学校にさえいなければ君をこんな風におもちゃにしてもいいかんね!まぁバレたらバレたで退職届書く手間省けるわー!的なことを言うけど、お前全然そんな気ねえな!!(二回目)

こんなことバレたらもちろん君もただじゃすまない、とヒロインを煽り立てる先生。性欲とは恐ろしい、そんなリスクを犯しても満たそうとしてしまう、なんて他人事のように言い放ち、彼女の口の中に放精します。(この時の態度の傲慢さ、私にはかなりツボだ…)

一滴もこぼさなければ、次は君の中に注いであげる、っておい!

教師と生徒が学校でNMNKDSとかどんな学校だよ?!?!

ってまぁそこは推して知るべしっつーか、そこを言い出したらこれ話し進まないのでペンディングするとして(そして永久に棚上げされる)。

ちゃんとごっくんできたか確認のために口を開けさせる先生。ここに関しては褒めたい。そう。確認してくれ。オーダーしたからには通ってるかどうかしっかり見届けてくれなきゃ、Mとしては不満が残るんだよ!(個人的見解)

てかこの人たち、無理矢理から関係始まったんかい…まぁ、ヒロインにその気がなけりゃ一年も続かないだろうし魚心あれば水心ってやつだな。

 

そもそも、ヒロインもなかなかの娘なんだよね。化学の授業自体には興味なくて、上の空どころか先生の顔見ちゃあサボってる感じなのに、実験用具だけは後からきちんと洗い直したりして。見られてもないのに。

思春期だなぁ、アンバランスなピュアだなぁ

見られてるとわかっててやるならあざとさでしかないのに、見られてないのにやるってのがピュアというか、やりきれないほどの少女性を感じるわ。

このヒロイン、本当に高校生だなぁって感じ。大人に対する憧れはあるけど、気持ち的にまだ大人になりきれないからとてもアンバランスで危うい。

そんなアンバランスに相沢先生まんまと引っかかっちゃうよね……

 

時は遡って、相沢先生とヒロインのハジマリの瞬間です。ビーカーを割ってしまったヒロインに、授業中に自分を見つめたり放課後勝手に実験道具を洗い直したりするのはなぜか、と強く迫る先生。言えないと逃げるヒロインに、ではなぜビーカーを落としたのか、と質問を変えます。

すげえ誘導尋問な。こういうこ狡い大人は大好物だぜ!!

まんまとほしい答えを引き出した先生、悪い顔が丸見え。ガッツリ毒牙をむき出して、ヒロインの清い体(エロいよね、この表現)を思う様貪ります。唇を這わせ、指で弄び、視線で犯し、言葉で辱める。

いやー、相手処女だよ?いきなりこんな言葉責めされたらたまらんよ?じゃないや、ひとたまりもないよ?

化学の先生だからちょいちょい言葉がおかしいから鼻血出さずに済んでるけど、エロすぎてしんどいんだかんな!頑なに「膣分泌液」とか「バルトリン腺液」って言うのホントおもろい…けど、彼が「愛液」という言葉を使わないのには理由がありそうです。

自分に好意を抱くなんて見る目がない、とヒロインに言う先生。自分は誰のことも好きになったことはない。他人はおろか、自分自身ですら愛したことはない、と自らを嘲るような口調で告げます。そして、君が愛情のリターンを求めないなら抱いてやってもいい、と。

いや、そこまでしといて寸止めとかありえないじゃん!

案の定、ヒロインは相沢先生の提案を受け入れます。そりゃそうだよね。彼女は彼女で自分の思惑とは別大人になっていく体と、体の成長に追いつかずバランスを取りづらくなっている心に弄ばれているんだもの。快楽という体の呼び声に心が抗えるわけはない。それが好きな人によってもたらされるものなら尚更。

かくして、ヒロインの清い心と体は相沢先生によって真っ黒に塗りつぶされていくことになってしまいました。

 

いや、とはいえ私この状況すっごい好きじゃん?私、処女に冷徹に肉体的快感を教え込み、羞恥と快感を結ぶ回路をつくり、他者に快感を与えることをも自分の快楽にさせて、最終的には自分の欲望の器にしちゃうタイプの大人大好きじゃん?

彼女は今や、相沢先生に肉体的にも精神的にも支配されている。ヒロインと同調しがちな私にとっては、このアンダーコントロールな感じがたまらなく気持ちいい。

 

彼女は自分を持て余していた。だからこそ、強烈な快楽と権力(学校が社会のすべてである児童生徒にとって教師というのは圧倒的な権力者)で自分の心と体を固く縛り上げる存在に一も二も無く従うことは、他人が思うよりもずっと安心できる状況だったでしょう。

 

例え鍵もかけられていない化学実験室の台上で、冷たい乳棒で自慰をさせられようと(新品を使ってあげるあたりに先生の一抹の優しさを感じなくもないが、新しいおもちゃを見せびらかす子供のような感じが何とも言えない)、ひどい言葉で辱められようと(思い出してオナニーしてるんだろ、と言われたときは正直たまらんかった)、ヒロインにとって相沢先生のそばは安寧の場所だったに違いありません。(ちなみにここから場面はトラック1の続きに戻っています)

 

だからこそ、やっと体を繋げてくれた先生の心無い発言に、ヒロインは打ち砕かれてしまいます。

「(いくのを)我慢できないなら、もうこの関係を終わりにしてやろうか」

「先にいったな。では君の中に出すのも、これが最後か。」

「何度でもいくがいい、だが残念ながらもう私が君を絶頂に導くことはないな。」

 

酷すぎやせんか、相沢先生よ。

あんた、その前も随分なこと言ったよ?やれ授業中みだらなことを考えてるのがバレればいいとか、今だって誰か入ってくるかもしれないのに散々感じやがってとか。全部自分がやってるからこそ起きてることなのに、そんなこと全部棚上げして好き放題辱めたろ?確かにそういう辱めによって、ヒロインはどんどん高まっては行ったよ。

でも、それとこれとは別だろ。

 

私くらいの身も蓋もないBBAともなると、相沢先生の如何ともし難い幼児性や自己愛を看破することも、それを適当にあしらうこともできるけど(そしてそういう人間をこよなく嫌うだろうけど、相沢先生は)、ヒロインは違う。

思春期ならではの不安定な自己を、相沢先生の圧倒的な支配によって何とか繋ぎ止めていたというのに、その支配者が「君はもういらないよ」と言ってしまったら、彼女はどうなるか。

バラバラになるしかないよね。

でも、自分を愛する緒を見つけることに手一杯で他人に対して超無関心な相沢先生には、ただ刺激を求めて放った自分の言葉が幼い心にどれほどの衝撃を与えたかなんて想像も及ばなくて。

 

ヒロインは相沢先生のもとを去ってしまいます。

そりゃそうだよ。言っちゃいけない言葉をあれだけ連発すれば、彼女の行く場所はもう失われてしまうよ。

 

彼女が先生のもとを去ってからのある日、先生の堪忍袋の緒が切れます。

所要時間は、なんとたったの2日!!!!

おーい!先生?この一年、本当に学校のある日は一日と開けずにヒロインを抱いていたって言うのかい?まぁ、この執着ぶりなら絶対に彼女の生理周期は把握していただろうし、これだけ遠慮もなしにNMNKDSに勤しむところを見ればピルくらいは買い与えていたかもしれないけど。いくら教師という立場に執着のない相沢先生といえど、職場の生徒を妊娠させたとなると無責任ではいられないだろうからね。

とにかく、驚くべき導火線の短さで、相沢先生大爆発です。部活をしている生徒もほとんど帰った遅い時刻の、人通りも絶えた昇降口で見つけたヒロインを口を極めて面罵します。

なぜ2日も来なかった、私は待っていたのに。こないだ言ったことは行為中の戯言だったというのに、それとも君は本当に終わりにしたかったのか?私は許さない!と。

 

何言ってんだよ?!?!子供かよ!!!!

 

その後も、ノーリターンの関係を容認したのは君だ、一度認めたものを翻意するのは許さない、と、およそ大人の発言とは思えない繰り言を続けます。勿論、彼女の体を貪りながら。全くもって大人気なし!!

しかし、ここへ来て初めて相沢先生の芯の部分が見え始めます。

先生は言います。

「私に、こんな衝動だけを残して…!!」

こんな気弱な言葉のすぐ後に罵りの言葉を継ぎ、昇降口で無理矢理に体を繋ぎますが、今までのようには行きません。彼女の初めての抵抗もさることながら、相沢先生自身が今までとは違います。

本当は別れたいんじゃないか、別の人を好きになったんじゃないか、たった2日で心変わりをしたのではないか。優しく愛してくれる男が良くなったんじゃないか。口をついて出るのは、自信に満ちヒロインを支配していた頃とは真逆のものになっていました。

相沢先生は、彼女に無償の愛を捧げられ、そしてそれを喪失してしまったことで、自分の欠落を思い知ってしまったのです。たった一つ、見返り無しで注がれていた彼女の愛を失ってしまったら、元々愛というものの持ち合わせのない自分は空っぽになってしまう。そのことに気づいてしまった彼は、その喪失を強く恐れます。

まるで迷子の子供みたい。お母さんの姿が見えなくて、寂しくて怖くて、放って置かれていることが腹立たしくて、一人ぼっちで泣き喚いている。そして、お母さんの姿を見つけても泣き止むことができずに、抱きしめられた腕の中でいつまでも泣き叫び続ける子供。

相沢先生は大人だから力尽くでヒロインの体に自分の体をこじ入れますが、そうやって一番深いところで抱き合ってすらなお彼女の愛の不在を疑います。

 そして、彼の怒りは自分にも向けられ始めます。

「なぜ体だけじゃ駄目なんだ…なぜ、心まで欲しがる?」

「体を重ねれば十分だと、どうして思えなくなった…?」

他に代わりはいくらでもいるだろう、だが私は君を手放さない、と続くこの言葉、私には自分に対するもののように聞こえました。

 このあと、相沢先生はずるずると自分の内面を吐き出してしまいます。無償の愛を注いでくれるヒロインの存在が心地よくてたまらなかった、代わりになるものなどない。愛情がほしいなら教えろ、どうすればいいのか自分はわからない、と。

な!まるっきり子供だろ。

自分のどこがいけないのか、他の男とどこがどう違うというのか。これは、相沢先生が初めて外に目を向けた表れ。ヒロインの存在をもって初めて、彼は外の世界と向き合い始めます。そしてそれは、図らずも自分との対面にもなったのです。その重荷に耐えかねた相沢先生は、なぜ自分がこんなに衝動に駆られるのかを理解できず、その衝動を彼女の中に撒き散らしたいと望みます(そしてもちろん完遂します)。

あーあ、やっちゃった。いわゆる感情失禁ってやつなのかね、これも。

ひと仕事終えた後、「どうかしているな、私は…」などと自嘲気味に言った相沢先生。そのとおりだよ!!どうかしてるぜ!!いい大人が幼気な少女に自分の幼児性を全力でぶつけるなんて、正気の沙汰じゃないよ?!と、私の中の保護者会(いろいろなことに対して相当ゆるいコンプライアンスしか持ち合わせていない)がそれなりに大騒ぎをした瞬間です。

でも、こういう物語はよくよく考えたら結構目にします。思春期に親兄弟や学校や社会に目一杯突っ張ってみる、今風に言うと厨二病。子供と大人と境目に立って、足元が揺らぐことに対して不安や怒りを隠せずにいるあの時代。過ぎ去ってしまえば、なんとも恥ずかしい黒歴史になるあのひととき。

 

実はこのトラックのタイトル、「物質の三態」とされています。これは言い得て妙なものだと思います。

冷たい氷のようだった相沢先生が、ヒロインの愛に温められて溶け、更には一部が気体になって形を失い始めてしまった。ことに偏屈で凝り固まった大人にとって、自分のアイデンティティが失われていくことは恐怖でしかない。彼の恐慌と最後に覗かせた自嘲は、正に物質の三態変化を表しているように見えます。

 

さて、なんの解決も見ないままに違う日を迎えた二人。今日は化学の授業があるようです。試験管をバーナに当て続けないように、と注意を促す先生の耳に、言ったとおりの事故が起きた音が飛び込みます。

なんと、試験管を割って怪我をしてしまったのはヒロインでした。

 一瞬隠しきれない動揺を覗かせたものの、即座に隠してクラス委員に保健室に連れていくよう指示した相沢先生。

何だ、普通にできるんじゃん。どエロ糞野郎なだけの先生じゃないんだね、と胸を撫で下ろしましたよ。だってさ、表面上ですら普通に振る舞うことを拒んでるように見えたからね、ヒロインと二人きりの時は。そんな教師を使ってるこの学校の偏差値具合が心配になるってもんだよ。だいたいこの先生だけじゃないしね、問題行動があるの(シリーズ物の悲しい性ですな)。

 

チャイムの音とともに目を覚ますヒロイン。枕元では相沢先生が見守っていました。

保健室で貧血を起こしたと聞き及び、心配になって見に来たとのこと。保険医の先生に単なる寝不足と起立性貧血が原因だと聞き一安心したものの、その場を離れることはできなかったようです(保険医がどっか行っちゃったとか言ったけど、言い訳臭半端ない)。時刻は、なんと夕方。 

どんだけ寝てなかったの、ヒロイン。そして何時間付いてたの、先生。

そんな目覚めたてのヒロインに、相沢先生はとつとつと伝えます。

「心配……した。」

「大したことなくて……良かった。」

突然少年のような態度で、今まで言ったことのないような優しい言葉を言うんだもん、おばちゃん面食らったよ……。

優しくキスしながら、怪我をしたのがヒロインで目の前が真っ暗になった、心配だったけど授業はほっとけないから我慢した、と囁く先生。保険医の診断を聞くまで気が気じゃなかった、初めてだ、こんなに誰かの身を案じたのは。弱弱と漏れる言葉は聞いたこともないほど優しく、意外なほどに等身大でした。

そんな言葉に、ヒロインはとても嬉しそうな顔をしたようで、先生もそれを見て嬉しそう。君はいつも思い詰めたような顔しかしないから、と抱き寄せます。そして、「それと、私の腕の中で快感を貪る顔だけ」と言いつつやっぱりいけないことしちゃう。

えー、ヒロイン倒れたんじゃなかったの?心配で今までついてたんじゃなかったの?とか言うツッコミはこの際野暮でしょうな。ヒロインもまんざらでもない様子だし(お盛んだな二人共)。

もっと嬉しそうな顔を見せなさい、でも感じてる顔と同じように私以外に見せてはいけないよ、と言い置きます。相沢先生が、ヒロインを初めて優しさで縛った瞬間です。

良かったねヒロイン、やっと欲しいものがもらえたね。

愛しい人に縛られるのは決して苦痛ではないんです。今までのように権力や快楽で体を縛られることも、彼女にとって苦痛だったわけではなかったはず。でも、優しさで心を縛り上げられることは、体を満たされるよりもずっと大きな快感を彼女に生んだでしょう。

それは相沢先生にも言えることでした。穏やかで優しい口調からは、化学実験室や昇降口で見せた空虚さは感じられません。おっかなびっくりでぎこちなくはあるけれど、一生懸命に優しく彼女を包み込むような愛情を感じます。相沢先生が、ようやく自分の中に灯すことのできた愛情。それはまだ小さいけれど、愛の枯渇した彼にとってはとても大きな種火に違いありません。

心配をかけた埋め合わせをしろ、とヒロインを抱く相沢先生。優しくキスをし、互いの快感を高め合うように抱き合います。今までのように、一方的に与えたり奪ったりする実験のようなセックスではなく、心を求めたり与えたりするセックス。それはとても甘く、穏やかでありながら激しく燃え上がります。

自分にはまだなぜこんなに君を求めるのか、君の笑顔がなぜこんなに嬉しいのかわからない、と打ち明ける先生。でも、君にはきっとわかるんだろう。だから、それでいい。とヒロインに委ねる彼に、かつての飢えた面影はありません。いずれヒロインによって、その感情が恋なのか愛なのか答えを与えてもらえると確信しているようです。

よかったやないかーーーい!!!

と、髭男爵風味にルネッサンスしたくなったよ私。

ヒロインにとっても良かったよね。突き放されて居場所を失ってしまった彼女が、求められて安住の地を得ることができたのは重畳だと思いました。そもそも先生とこうなる前も、不仲になってからも、運動部がみんな帰るほど遅い時間まで学校にいなければならなかった彼女、きっと家庭にも居場所がなかったのでしょう。そんなアンバランスな彼女が再び安定を取り戻せたのは、リスナーの私にも嬉しいことでした。

もっと私に抱きついて、肌に触れてくれと 頼む先生。そうね、今までまともに抱き合ってこなかったもんね。肌の柔らかさや温かさに気づいてしまったら、その優しさに触れてしまったら、そりゃ四六時中欲しくなるよね。もう放課後だけじゃ足りない、休み時間も休みの日も抱き合っていたい、離れることも心配をかけることも許さない。それがろくでなしの教師に惚れた報いだ。その代わり、何度でも好きなだけいかせてやるから、ずっと私のものでいなさい。と、愛情たっぷりに囁きかけます。どんなに後悔しても、何も考えられなくなっても自分に縛り付ける、と宣言する相沢先生は、きっと心の何処かでこの気持ちの正体が何なのかわかりかけているのでしょう。

 

フィニッシュ後、この後自宅に来いと告げる先生。今後の方針を一方的にヒロインに申し渡します。授業の合間の中休みも、放課後も、休日だって独り占めしたい。在校中はそれで我慢してやる。でも、卒業したら…フフフ……ですってよ。

やっぱめっちゃ傲慢やな、この人(笑)でも、傲慢のベクトルが180度変わったね。

常に突き放して反応を見ていた、愛情の確認行為に終止していた幼かった相沢先生の、大きな転換の目撃者になれましたとさ。めでたしめでたし……?(疑問符がつくのは、先生が校内での手を緩める気が一切ないからです。お前らバレたらひとたまりもないんだかんな…)

 

ということで、なりは大人でも中身は幼児だった先生が、愛情によって化学変化を起こしながら成長していくお話でした。えっと、例によってまたしてもエロに対する言及が少ないのですが、みんな気をつけろ、この先生無茶苦茶どエロいぞ。全っ然淡白さとかないかんな!あと乳棒のサイズはLサイズだ。

あと、シナリオもさることながら低音でしっとり気だるげでクッソ傲慢な教師口調な佐和さん、クソエロすぎるから!ドMはぜひ聞いて!!蔑み口調たまらんよ!!!

 

さて、「この収録のとき、佐和さんお鼻詰まってらしたのかしら…」とか想像しつつアートワークの相沢先生の頭に何個つむじがあるか数えながら今日は眠ろうかな……

 

 

 

 

 

成長するということと恋と愛

先日誕生日を迎えました。年ばかり重ねていますが、中身はそれほど成長している様子もなく、日々子供っぽく過ごしています。成長って何だろう。

そんな頭打ちも著しい私が今日選んだ作品はこちら。

 

 恋する編集者シリーズ つよがり 

            相馬 美紀彦

         (CV:四ツ谷サイダー)

 

私、この作品に関しては本当によく考えました。とっても思いの巡らせ甲斐がある作品です。(というか、このシリーズは全作品とっても掘り下げ甲斐のある作品ぞろいですから、いずれぜんぶ語りたいと思っています。)とりあえずはシリーズ中マイベストとなっている、社長とライターのじれったい恋物語から。

 

慰労会と称した飲み会から始まるこの作品、二人はいい年齢の大人同士であることがうかがえます。同業同士のヒロインと相馬さん、つかず離れずの長いお付き合いの匂いがします。てか待ち合わせとは言え飲み屋に先に来て一人でバーボンソーダ飲んでる女性とか、なかなかいかついで。そんなところからも、世の荒波に向かって肩肘張ってるヒロインの様子が伺われたり。

そんな彼女の愚痴を、ふんわり優しく引き出していく相馬さん、のっけから気持ちだだ漏れですやん!自分の愚痴も話すは話すけどそんなのはお刺身のつまみたいな扱いで、あくまでも彼女の愚痴を聞くのがメイン。週刊誌の埋め草連載が消えたっていうスケールの小さな話でも、きちっと聞いてあげますし共感してあげます。

ほんとお前ヒロインのこと好きな。

そんな相馬さんに対して、何故かさっさとあなたの部屋に行こうと誘うヒロイン。もう少し飲みたかった相馬さんも面食らったけど聞いとる私も面食らったわ。どうした急に!

まぁ、分かるんですよ。この後の展開を聞けば聞くほど、ここのヒロインの心情は痛いほどわかるようになります。

意地張らなきゃやってらんないんだよね。

 

そんなこんなで最初のベッドシーンは途中からのフェードイン。いやあ、四ツ谷さん、途中からでもクソエロいっていうか色っぽいこと。大人同士、長い付き合いのもの同士の慣れたセックスですが、おざなりなわけではなくて情熱的。なぜかって言うとお付き合い保留処分を受けているのです。

俺の昇格はまだ?と尋ねるも素気無く袖にされてしまう相馬さん。毎回よく懲りずに、的なことを言われても、「毎回決め打ちしておかなくちゃ」とスタンス変更の気は全くない様子。

でも、相馬さん決して結論を急かしたりもしません。俺にしとけよ、なんて不遜なことも言わない。今のお前の気持ちはどう?とあくまでもヒロインの気持ちが動くのを待つ構えです。

お前いい男だなぁ!

こんな男になびかないなんてどうかしてる、と思うよ…わたし…でも、これには深い事情があるのです。

 

ここから、トラックは過去に戻ります。大学生の頃、ヒロインと相馬さんの出会いの日。携帯を落としたヒロインと、マス研の部室で出くわす相馬さん。行きがかり上一緒に探すことにします。かわいいなと思ったヒロインが困っているのをいいことに、「見つけたらデートを」と申し込んだりして。

この時の相馬さん爽やかお化けです。屈託なくて明るくて、爽やか。愛情もお金も存分に注がれて育った、眩しいほどに自信に満ち溢れた男。本当に眩しいんです。変な話、暴力的なほどに。

方やヒロインは、携帯よりもそれについていたプチトマトのストラップが大切な女の子。なぜそんなにそのストラップが大切なのかというと、亡き母の形見だから。

ここで、彼らの違いが浮き彫りになります。

ストラップを無くしてしまったなら、お母さんに謝ってもう一度作ってもらえばいいと言う相馬くんに、それはできない、母の形見だから、と言うヒロイン。相馬くんは言葉を失ってしまいます。

喪失を知らない幼い世間知らずの少年と、喪失ばかりを知って世に擦れてしまった頭でっかちな少女。

この格差を埋めるのはなかなかじゃないな

と、瞬間的に思ったよね。

案の定のことが起きてしまいます。

うまくお付き合いにこぎつけて、最初のうちは上手く行っていたんです。彼女は料理上手で、しっかり者。相馬くんは結婚すら夢見てしまっていたと思います。

誠実だなとは思います。卒業を目前にした大学生で、幼いながらももう社会のとば口に立っていて、年齢的には結婚できる頃。大人として、先のことを考えてみたくなる年頃だと思う。相馬くんみたいに、何もかもが順風満帆で挫折を知らない人なら尚更。

悪いことではない。むしろ、好感持てるくらいの誠実さなんですよ、ババアの目から見ると。

でも彼のその真っ直ぐさは、時には暴力にもなりうる。

ある日、相馬くんは就活に行き詰まる彼女に「自分の親父にあってみないか」と誘い、家へと招きます。そこで彼の父親の失礼な発言が発端となり、別れ話に発展してしまいます。

でもね、これヒロインが言うように、彼のお父さんが悪いわけではないんです。

彼らを決定的に分けてしまったのは、環境の違いなのです。

始めから、それは明らかだった。ストラップを「謝ってもう一度作ってもらえばいい」と言った彼。彼には、「失ったら二度と手に入らないもの」なんて何一つなかった。出版社の跡継ぎとして将来も約束され、自分で食事の用意をする必要もなく、両親も揃っていて何不自由もない。

対して、彼女は身寄りもなく、学業は奨学金頼りで余裕もなく、就職活動にも行き詰まっている。プチトマトのストラップはなくしたら二度と手に入れられないし、ご飯は自分で作らないと食べられないし、花屋でバイトしないと生活もできない。料理が上手いのも、花に詳しいのも、全て必要に迫られてのこと。

相馬くんが「外から与えてもらうもの」は、彼女には「自力で獲得しなければならないもの」なのです。

苦労して生きている彼女にとって、愛されて育った彼の無自覚な明るさは暴力でしかなかった。物事を照らし出す光が強ければ強いほど、生み出される影は深く、濃くなってしまう。自分の背負ったものが生み出す影の濃さが、彼女には耐えられなかった。結果、彼女は大した説明もなく彼の前を去ります。

 

悲しすぎる。誰も悪くない。二人共が子供過ぎただけで、誰も悪くない。

 

こういうすれ違いって、誰にでも起こりうることだと思います。生育環境の違いって埋めがたいもので、モノの見え方とか味わい方が全然違ってくる。そういう根本的なところが違うと、小さなことが原因で、決定的に分けられてしまう瞬間がある。悲しいことだけど、そういうことでできた溝って、話し合いでは埋まらないものです。そしてこれは、どっちかが一方的に悪くて起こることではない。

大人同士なら、溝を生むような小さな原因を、躓く前に話し合って排除することもできる。もっと小さなものなら、見てみぬふりをしたりお互い様と棚上げしたりもできるようになる。大人というのは良くも悪くもこ狡いので、いろいろなものと折り合いをつけることができる。でも悲しいかな、それができるほど彼らは大人じゃなかったんですよね…

 

そうして、しばらくの時を経て、相馬くんがまたヒロインの前に現れます。とあることで彼女の文章に触れた彼は、いても立ってもいられず彼女に会いに来ます。卒業後三年程、世間の荒波に揉まれて、幼かった自分の傲慢さや鈍感さを思い知ったと謝罪する相馬くん。

何年立って誰もと付き合ってもヒロインのことを忘れられなかった彼は、曖昧な態度を取る彼女に「お前がそういう態度でいるなら、俺はつけ込む。」と迫ります。

切迫して、興奮している相馬くん。クソエロいです。ほんと、ヒロインのことを求めてやまない感じがね…あーこれがブチ犯しってやつか、なんて思って興奮する私、最低かな…って反省したりして。

お前の唇だ、ずっとほしかった、と、激情に流されるように体を求める彼に、全くの無抵抗なヒロイン。「好きなようにするといい」と言ってしまう気持ち、わからないようでわかる気もする。ヒロインはヒロインなりに、あの日相馬くんをひどく傷つけたことを後悔していたんでしょう。

でも、その対応はちがくねえか?

案の定、相馬くんは更に傷つき、泣き出してしまいます。こんな関係になりたいわけではない、と。

でも、ここからが相馬くんが「相馬さん」にランクアップするターンです。

一方的に気持ちをぶつけて悪かった、と謝る彼。でも、友達には戻れない、やり直したいとはっきり告げます。

そんな相馬くんに、ヒロインは「恋人関係になるのはこわい、束縛しない関係ならいい」とこたえます。

それに対して、「諦めないのは俺の自由だ」と宣言する相馬さん。

大人になってる……急に!!

 

ここでまた現在に戻ってきます。あれから五年、付かず離れず、寂しくなったら愚痴を行ったり抱き合ったりの関係を続けている二人。相馬さんの攻撃をのらりくらりと交わし続ける彼女と、そんな彼女に飽きることなくアタックを続ける相馬さん。

一途だねぇ!いい男だよ!!自分の都合で突っ走ったりしなくて、待ちの姿勢を続けてる!

冒頭で言っていたとおり結婚話しも少なくなかったろうに、お断りを続けて野武士集団とバーサーカーみたいな彼女に人生を費やす相馬さん。おしんか!!!気の毒か!!!早く報われろ!!!と私の中の泉ピン子が大騒ぎです(ピン子は多分そういう役割じゃなかったな、おしん…)。

 

そんなある日、相馬さんとヒロインは仕事先で一緒になります。相馬さんは出版社の社長として商業ビルのオープンセレモニーに出席するために、ヒロインはしがないフリーライターとして、そのビルのテナントショップの取材のために。相変わらずの格差ですが、お互い大人になった今では、そのへんはうまく折り合っているようです。

しかし、ここで大きなアクシデントが発生します。風に煽られ倒れたフラワースタンドに巻き込まれそうになった彼女を、相馬さんがかばったのです。

どうしてかばったと怒るヒロイン、絶対に見てもらえと救急車まで呼びます。「惚れた女に怪我をさせるくらいなら、男やめる」と言い放つ相馬さん、すげーいい男!!

大したことないと言い張る相馬さんに対して一歩も引かないヒロインは、自分も救急車に乗り込んで病院に行きます。もちろん、大した怪我ではないので湿布をもらっておしまい。

ここで初めて彼女の本音が表れるんですよね。仕事優先というルールを破って取材をほったらかして相馬さんに付き添ったのは、彼を失うのが怖かったから。

恋人にならなかったのも、つかず離れずを続けたのも、彼を失いたくなかったから。そりゃそうだよね。お父さんもお母さんもなくした彼女、もう大切なものを作りたくなかったんだよね。大切なものを作ってしまったら、いつかはなくしてしまうから。トマトのストラップのように、お気に入りのピアスのキャッチのように。

そんな彼女を気持ちを、相馬さんは全部知ってました。ええ男!!!!!!!!そして、こんなことを言うんです。

 

お前は出会ってから大事なものをなくしてばかりだけど、おれはきちんと見つけてきた。俺はそういう役割だと思うから、お前ごと全部俺に預けてくれよ。嫌なことも悲しい過去も、全部まとめて預かってやる。

 

こんなん言われて泣かない女いる…?

 

自分のことを隅々までわかってくれて、自分のために成長してくれて、自分の気持ちが動くまで長い時間待ってくれて、挙句の果にはすべて預けろって言ってくれて…

 

これどんなプロポーズ?!

しょうもないとは言えアクシデントのあとでサラッということじゃなくね?!

でもこのタイミングしかないか……(納得)

 

相馬さんは相馬さんで、病院で「(怪我人の)身内か?」と聞かれたヒロインがなんのためらいもなく肯定したのを見て鳥肌立てて喜んでました。そして、そんな彼女を絶対に一人にしないために、長生きを約束します。うん、いい男だ……

そして、長いこと言わずにいた言葉を言います。(この時も言ってもいいかと確認を取るの、本当に優しい)

 

好きだよ。初めてあったときから、好きなままだよ。

 

死ぬってー!!!何なの、もう!!!

ヒロインも、やっと素直になります。あなたの前でなら泣ける、あなたが好き、と。や~良かった!!!

 

そして、「やっと落ちてきてくれた。抱くぞ。」の宣言!!!

 

なぁ、「抱くぞ」って言われて抱かれるとかそれなんてエロゲ?(いえ、これはシチュエーションCDです)

 

今までずーっとお伺いたててたくせに、急に男らしく宣言すんのやめて!!!かっこよすぎ!!!!好きだ好きだ言わないで!!!甘すぎ!!!俺のものだって言わないで!!!死んじゃう!!!!

 

思いの通じ合ったセックスをする二人、クソエロです!

相馬さんたら、むちゃしそうなんだってさ、童貞思い出すんだってさ、されるのよりするほうが好きなんだってさ!!(でも彼女にされちゃって口に出しちゃう隙だらけ野郎です)

どうでもいいけどさ、これね、よくあるけどすごいなって思うのが、口に出したあとによくキスできるよね…あれ、ホント勇気あるわぁ…(やめろよ)

 

さて、可愛いままでメモリぶっ壊れ状態の彼女をついに抱きますよ。

ねえ、四ツ谷さん、ほんとにエロいよ……ほら…の言い方、ほんとにエロいよ!

わたし、この作品で四ツ谷さんにダダハマりした口ですが、基本余裕の態度の人が一瞬見せる切迫がやばい!のと、あと、とろけるほど甘い声に混ぜる息の割合な……ほんと…エロいです……

 

一戦終えたところでヒロインの携帯がなります。取材をすっぽかした彼女、当分仕事を干されるようです。

ここで、「じゃあ俺んとこで働けよ」と、自分からは言い出さない相馬さん。おお、気の毒に、次がまたあるさ、と芝居がかった口調でおどけて慰めます。よくわかってるよね、彼女の性格。自立したもの同士として、彼女のプライドを立ててあげます。

しかし、ここからが彼女の成長です。「自分を使ってほしい」と、素直にお願いするのです。

わお!よく言った!偉いぞ!!

プライドの高かった彼女が、ようやく身の丈にあった形で彼に頼ることを覚えた瞬間です。とっても嬉しそうな相馬さん、良かった…!!

さいごに、「何があってももう二度と離れない」という唯一のルールを決めて、お話は終わりを迎えます。

あー…よかった……

 

かくして大団円を迎えた二人、特典ではきっちり結婚まで持ち込みます。(恋する編集者シリーズはこういうとこ本当に優秀で、みんな特典である程度将来が展望できるようになっています)

強がってばかりだったお子ちゃまヒロインがようやく強がりをやめられるようになっておばちゃん嬉しいよ……

なんかさ、エロの説明っつーか感想少ないじゃん?って思ったろ?

エロくないわけじゃないから!!ただ、

エロも素晴らしいけど物語が素晴らしいのよ、この作品は!!!!!

そこんとこまじでよろしくお願い申し上げたい!

幼かった二人が長い月日を掛けて自立した大人になり、恋が愛に成就するさまをつぶさに見られる、ドラマのような作品。お時間があってもなくても、ぜひ聞いてみてほしいです!

 

 

ロールキャベツ男子という衝撃。

このブログを始めて初の週末を迎えました。週末だってのに天気が微妙で禁足状態なので、腹いせに牛すじカレーを煮込んでいます。出来上がりが楽しみ。

そんな週末に書いてみるのが

 

 うきうきウィークエンド1

   〜付き合い始めた彼〜 橋口 海斗

           (CV:三毛猫之介)

 

それほど派手なキャストさんではないのですが(とても失礼)、実は私大好物なんです!!

どのくらい好物かといえば、snsで機会さえあればすかさずおすすめしているレベルです。

うきうきウィークエンドやばいで!!!!

って。

いや、人気のシリーズではあるんです。特に4!!かとういつきさんのめっちゃ優しい社長、いいんですよあれ!!(これはこれでいつか時間を作って語りたい)でも、私の一番のおすすめは

1なんですよ、1!!!

 

夏のある日(もちろん週末ですな!)、ヒロインが橋口くんのお家を尋ねるところから物語はスタートします。

少々慌てた様子で玄関に迎えに来てくれる橋口くん、クソかわか…!

なんかね、めっちゃ待ってくれてたんだって。楽しみすぎたんだって。遠足前日の子供かよ!さてはお前、昨夜一睡もしてねーな!

そんな浮足立ってる橋口くんですが、なんと和装。普段着は基本和装だそうな。そして趣味は盆栽。バリ渋かよ。おっさん臭い?なんて気にする彼に、彼女は自分も和装に興味がある、と伝えた模様。ええ彼女かよ!このシリーズ、基本的にヒロインがみんな可愛い。この彼女もとても素直で優しい感じ。そりゃ好きになるわー。

この後、一旦お部屋でまったりする二人。部屋に二人の写真を飾ってるのを隠し忘れた橋口くん可愛すぎか!!引かれるんじゃないかって焦ってるけど、引くわけ無いじゃーん!お前ほんと私の事好きな!!!って嬉しくなっても引かないってば!

そんなやり取りをしたあと、雑誌を見ながらお話タイム。二人でどっか行きたいね、国内でも海外でも、君が行きたいとこならどこでも連れてってあげる、なんて言う橋口くん。

セレブリティーか!!!

まぁ銀行員だもんね、お金持ちだよね。なんていきなりの財力に心を振り回されている私を尻目に、二人は眠たくなってきた模様。

え?初のお宅訪問で昼寝?!彼女肝据わってんな!!

橋口くんもあれだけテンパってお迎えした割には釣られてうつらうつら…もう少しこのシチュエーションを楽しみたいのに…なんて可愛いことを言いながら寝落ち。お前やっぱ昨夜寝てなかったんだろー!! 

 

お昼寝のあとは夕食タイム。彼女より少しあとに目を覚ました橋口くん、ヒロインが夕食を準備してくれた事にいたく感激しています。メニューはトマトソースのパスタと、ナツメグを隠し味にしたポテトサラダ。むむ、彼女は料理上手なようですな。(うち、これを聞いてからポテサラにナツメグを入れるようになりましたよ…結構うまいでやんの)

 大喜びの橋口くん、ランブルスコをお供に大いに食事を楽しみます。勢い余ってなんちゃってプロポーズ発言もあったりして、お前らかわいいな!結婚しろ!!!

 

そんなに初々しい彼らの初夜!!!

なんかさぁ、デートのときに手も握ったことないとかほんといつの時代だよ!とか思うんだけど、ここまでの橋口くんのスーパー童貞臭から考えたら、全っっっっ然不思議はないんです。むしろ、こっから先うまくやれんの?って不安になるくらい。キスだってめっちゃぎこちなくて、「やばい、俺君にキスしてる…」とか言っちゃうんだもん。ほんと、指導いるんじゃないの?ってババアは思ったよ。

 

杞憂!!!!!!!!!!

 

いざ先に進み始めると、おやおや?どっかから百戦錬磨の男が現れたよ?

キスマークはつける(そしてちょっと痛かった彼女にもう痛くしないよ、なんて言う)、下着を取って全てをよく見せてと言う、声も我慢しないでと言う、恥ずかしがる余裕もないぐらい感じてと言う、そして実況に次ぐ実況!!!

あれ?さっきのキスだけでいきかけてた童貞ボーイはどこへ行った?!

橋口くん、すごく上手くリードしていますよ?!さっきまでの大人しさはどこへやら、程よいガッツキぶりにババアの興奮はマックスだぜ!!

ギャップが素晴らしいの!!おとなしい男の子だった橋口くんがガッツリエッチな野獣に変わるのが、すげえエロい!!!

スイッチが入ったんだろうな、って思うのが声の変化。

普段は可愛いはっきりした声なのに、ベッドでは低く、囁くような大人っぽい声に変わる。これにはやられた……

 

ねぇ、三毛猫之介さんなんでこれしか出てないの?!そんなの絶対おかしいよ!!!

 

私、この作品にたどり着くまでロールキャベツ男子なんてよくわかんねぇよな、位にしか思ってなかったのよね…ドラマとかに出てきても、「はっきりせぇよ!!」とか思ってたのよ。

あれー?どうした?こんなにいいのかよロールキャベツ男子!

これ、声による部分も結構かなりでかいと思うんです。幼いような、なのにどこか男っぽいような、ちょっと不思議な声なんです、三毛猫之介さん。

普段は優しくて甘いのに、ベッドでは意地悪で悪戯っぽい。そんなナイスロールキャベツ橋口海斗を、声だけでうまーく顕現してくれています。もっと出て!お願い!!

 

橋口くんの快進撃はまだ続きます。

「大事にしすぎるのも良くないね」なんて可愛いピロートークを交わした(なお死んだじっちゃんのナイスアシストがあったことをここにお伝えしておきます)あと眠りに落ちた二人は、翌朝軽いジャブを交わした後二回戦に突入!おいおい、昨日の童貞どこいった?!スムーズすぎるやろ!!

2度目ともなると、橋口くんの言葉責めも磨きがかかってきます。いやー私、実況する男とっても好きなんですよねー(笑)ドMかよ!と言われれば「ドは外していただけませんか?」とお願いする程度のMなので(笑)

口撃力アップな橋口くんに、私は喜んだけどヒロインは面食らった様子。そんな彼女に心も体も気持ちよくなってタガが外れたみたい、的なことを言う橋口くん、可愛すぎかよ!!!

タガが外れたのはヒロインも同じで、仕返しとばかりに橋口くんの橋口くんに口撃(別の意味で)を仕掛けます。もうバリバリに。切羽詰まって口に出しそうになるくらいに。

やるじゃねえかよ!お前とはいい戦友(と書いてともと読む)になれそうだぜ、ヒロイン!!料理上手は床上手ってホントだな!!!

そして一つになる二人、ここで橋口くんとんでもないことを言い出します。

「昨日一晩で俺の形、覚えたのかな…」

おーい!お前!そんな言葉どこで覚えてきたんだ!お母ちゃんそんなこと教えてないよ!!!

私昇天するしかないじゃん?このセリフ、ド直球で大好きなんですよ!!!どの年代の男に言われてもバキューン!!!と胸を打たれてしまうキラーワードでございます。

俺の形って!目に見えないところに相手の形を焼き付けられるなんて、くっっっっそエロいわ!!!!

 

結局2晩お泊りして、月曜の朝別れる二人。また週末に会おうね、週末のために頑張るよ!ってお仕事に行って来ますします。

お前ら結婚しろ!!!

 

本編終わりのキャストトーク、三毛猫さんめっちゃ可愛いです。演じながらも「誠実系キャラなのにこんなギャップあってええんか…」ってなってたらしい(笑)

ねえねぇ、もっとこっちの表舞台に出てきてくださいね!需要ありますよ、主にここに!!!って心で叫んだのは言うまでもない。

 

そしてボーナストラック。

野獣現る。

なんかさあ、橋口くん体を重ねるごとに雄みがましてないか?すっげえエロいの。なのに、「俺のに、触れてぇ…(この語尾の甘え感)」っておねだりするときの声はめっちゃキュート!!!

セクシーなの?キュートなの?!くっそ、どっちもタイプだよこのやろう!!!

そのくせ、

「(後ろからしていると)君のことを服従させてるみたいだ!」

「恥じらう姿を見せられるとますます意地悪したくなる!」

「ちゃんと言って、何がほしいのか。」

 

どうしたどうした!!私を殺す気なのか?これボーナストラックっておかしくない?!実質ここが本編だろ!!!

これだけのセリフを最終盤に持ってくるなんて

 ご褒美です!!!!ありがてえ!!!!!

全く、油断できねぇな……

 

そんな、うっきうきぞっくぞくなウィークエンド、頼むからみんな聞いてよ!!そして超スーパー高性能ロールキャベツ男子、橋口海斗(CV:三毛猫之介)にみんなで沼ろうぜ!!!と、無意味な宣伝をしてこの記事を書き終えたいと思います。

 

P.S.

各メーカーさん、ほんと、まじでまじで心底三毛猫之介さんの再登場を私はお待ちしています!!!!!よろしく!!!!!

 

 

 

それはきっかけだったんだ、今思えば。

今日は春の雨のような、温かくて柔らかな雨が降ったり止んだりな一日でした。

なぜこんな優しげな書き出しをするのかというと、今回取り上げたい作品がこちらだからです。

 

   私の小鳥ーweißー ルドガー

      (CV:テトラポット登)

 

多分、今のところ私の心のプレイリストの一番上にある作品。短期間に様々な作品を聞いてきた私ですが、そのカオスのような視聴歴の中で今も燦然と輝きを失わないのが、金髪碧眼のチャラ王子、ルドガー君と真面目で一本気な田舎貴族の娘さんの物語なのです。

 

下男に「姫様」と呼ばれるヒロインが、城の手前の跳ね橋を馬車から見やるシーンがこの作品の始まりです。

下男(カール。とてもいい人で、私は彼のスピンオフ作品が出ることを心底望んでいます)との会話から、彼女の人となりがわかります。勤勉で品行方正。誰にも分け隔てなく接し、親にも使用人にも愛されて育った人物と知れます。

そんな彼女が出会うのが、人懐こくて見目麗しいけれどとても真面目とは言い難い王子様、ルドガー。初対面の日は約束の時間を寝過ごし、初授業の日は女を連れ込んでいるような、チャラいが上にもチャラい、遊び人の王子様です。

ことあるごとにヒロインをからかい、下手をすれば嘲っているようにさえ聞こえる発言を繰り返します。これ、家庭教師に行った先の小僧がこんな態度だったらさぞかしムカつくと思うの…でも、不思議と全然嫌な感じはしない。

ルドガーって、とても明るく優しい口調で話すんです。酒場の女を連れ帰った話をするときも、自分の悲しい生い立ちを話すときも。その口調はとても明るく響くのに、どこか影をはらんでいて物悲しい。

彼は、自分が喪失し続ける人生を運命づけられていると諦念しているんですね。父によって母や、母と暮らした慎ましくも楽しい暮らしや、その時育んだ将来の夢をも奪われてしまったから。

父親が王様だったから、という自分ではどうにも変えようのない事によって、彼は自分の人生を、王子以外の何者にもなることができないという無為なものに作り変えられてしまったんですね。

気の毒。

だからこそ、一瞬の楽しみや快楽を追い求める。一瞬の交わりであれば、彼は何者にもなる必要がないからです。彼には、誰かの恋人になるという簡単な役割ですら果たすことができない。そんな無力感が彼を刹那的な人間にしてしまっているわけです。

気の毒すぎるよ。

 

そんな彼のもとにやってきたのが、「Semper Fi!」とでも叫び出しそうな、忠勤一途な田舎娘なわけです。

女を連れ込んだといえば目を白黒させ、少しからかってやれば顔を赤くして口をひねってくるのに、のらりくらりと本音を隠してみても真っ直ぐに向き合い続けてくる彼女は、さぞかし眩しかったでしょう。そんな彼女に照らされて、昔の夢を少し思い出してみたりして。それはとても幸せな時間だったに違いありません。

ルドガーにとって、ヒロインの前は「自分以外の誰でもなくなっていい(王子でなくなってもいい)場所」だったのだと思います。母親とともに生活していた頃のように、「ルドガーでいる」という役割だけを果たせばいい。

私達が社会で生活する上でも、こういうことって起こりがちですよね。「○○社の営業さん」とか、「○○ちゃんのお母さん」とか、そういう肩書に縛られて自分の名前を失いそうなときって結構ある。そんな中で、古い友達だったりがたまに肩書抜きの自分に戻してくれると、凄く柔らかな気持ちに戻れたりして。

でも、悲しいかなルドガーにとってはその優しい時間も「刹那」でしかない。喪失し続ける彼は、そんな優しい場所も手放さざるを得ないのです。

 

そんなベッドシーン一回目。

 

私、こんなに丁寧で優しいのにこんなに悲しいラブシーン初めてだわ……

 

ご両親の褥を覗いたこと、ある?と聞いてきたルドガーの、悲しみに満ちた声。寝たふりをする幼い彼に見せつけるようにして閨事を行う父王、お前の血は何色だァァァ!(世紀末的伝説風味)私の中のなまはげが父王に向けてマサカリを振り上げた瞬間です。

そりゃませるわ、ませるしかないわ。だって、お母さんがいじめられているわけではないって理解できなければ、その恐怖を乗り越えられるわけがない。

閨事慣れしているルドガーは、それはそれは優しく丁寧に処女のヒロインの体を開いていきます。ドエロい。ドエロいよルドガー。

 

ここで言及せずにはいられないのが、テトラポット登さんの演技について。

私、今作が初テトラさんというわけではなく、実は別レーベルの作品を先に一作聞いていました。その作品についてはいずれ触れようと思いますが、それはそれとして。

そのときは、「明るいキャラクターのよく似合う(大学生の役でした)、若々しい声のキャストさん」くらいの印象しかなかったんです。

それが、今作で見事に裏切られました。

「あれ?どうしたの?なんでこんなにいろんな音が出るのこの人?ていうか、なんでこんなに心の色を声に塗ったくって出してんの?(涙を流しながら)」

私、すっかり掴まれてしまったんですよ、心(と涙腺おじさんのパンツの紐)。わたし、この作品を聞き終えるまでに相当泣きましたからね。私の涙腺に住み着いている涙腺おじさんのパンツの紐(これで涙腺を締めたり緩めたりする)は、テトラポット登さんの手の内にすっかり収められてしまったよ…

テトラポットさんの快進撃は今更言及する必要はないと思いますが、私がそれに気づけたのはこの作品でした。でも、それはまさにきっかけでしかなかった。(このあと私は坂道を転げ落ちるように波消しブロックの隙間に取り込まれて二度と戻ることはなかった)

ただ、この作品がきっかけだったことは大きな財産だったと思うのです。時に悲しげに、時に甘く優しく、包み込んだり包み込まれたりしながらいつしかヒロインと渾然一体となっていく(最終的に彼らは一心同体とも言うべき状態になったと私は思っています)様子は、何度聞いても色褪せないし、むしろ聞けば聞くほど気付きがあります。ああ、ありがとうツナボニコレクションさん。あなた方には他にも色々お礼を言わなきゃいけない(けどそれはまたの機会にします)。

 

それでは本編に戻りましょう。

悲しい情事を終えたあと、ルドガーは上手い別れの言葉も選べないまま彼女に背を向けます。これ、私にはとても優しい行為に見えました。どうせ先がないのなら、できるだけ後腐れがないように断ち切ってしまいたい。そのほうが自分はもちろん彼女も楽だろうと判断したんだと思います。でも、うまく行かなかった。いつものようにあっさり別れることができなかった。彼女と時をともにしたことで、ルドガーは見つけてしまったんですよね、自分というものを。それを、彼女の中にも植え付けてしまった。

私、それこそが愛だと思うんです。相手の中に自分を植え付けて、離れがたい存在にしてしまうことこそが愛なんだと思います。

孤独だけを持って立ち尽くしていたルドガーが思いがけず手に入れてしまった愛が、彼らの運命を大きく変えていきます。

 

ここでヒロインについて。彼女は愛を持って生まれて、愛をたくさん与えられて育ってきた幸せなお嬢さんです。だからこそ、少々生真面目すぎるきらいはあるけれど真っ直ぐで優しい女性になりました。でも、彼女は愛を与えられることはあっても、愛を与えたことはなかった。彼女にとって愛は注がれるもので、与えるものではなかったはずです。

そんな彼女が初めて愛を注いだ対象がルドガーでした。だから、彼との別れを迎えたとき彼女は寝込んでしまいます。そりゃ仕方がないよね。愛情という自分の分身を、たっぷりルドガーの中に置いてきてしまったんだもの。そう、彼女もルドガーと同じように彼の中に自分を植え付けて、彼を離れがたい存在に変えてしまっていたんです。

 

だからこそ、考えられないような無鉄砲な行動を、二人はやってのけられたんです。ボンボンとお嬢さんの生活力ゼロコンビが、外国商船に飛び乗って逃避行。ちょっと考えても、狭い世界しか知らない彼らにとってはあまりにも茫洋とした人生の始まり。

お前ら大丈夫か!

って思いもしたけれど、なぜか全然心配でない。だって、信じられないほど幸せそうですから。

 

二度目のラブシーンです。

まぁ甘え!歯が痛くなるくらい、目が溶けてなくなるくらい、とにかく甘え!

別れを思って言えなかった愛の言葉をささやき、彼女の愛を確信していたと告げ、虚ろだった自分を埋めた君が責任を取ってねと笑うルドガー。可愛い。前回よりも気持ちよくしてあげたいというルドガー。優しい。そしてそこからの怒涛の鼻息&リップ音。クソエロい!!!

おっぱい星人なルドガー王子、乳首責めのスキルが高すぎてこっちが気を失いそうになります。その後のクンニはもっとすごい。徐々に上がる液体量を、バッチリ音で教えてくれます。てかテトラさん、ほんとすごいよ。初めて聞いたとき、私イヤフォン外して音漏れ確認したからね。これ旦那に聞かれたらマジ死ねるし。

 

一つ一つ確認を取りながら、ゆっくりことを進めていくルドガー王子。ガマンできなくなって「入らせて」って言うけど、いや割ともういい頃だと思うよ!そんな彼に可愛いことを言って無益に煽っちゃうヒロインに、猛り狂いながらもなお優しく押し入っていく王子、素晴らしい!

絵描きなだけあって、観察眼が優れています。細かな表情の変化も、気付いては愛でる王子。いいよいいよ!愛を感じるよ!絵の中に閉じ込めたい、なんて言ってるけどそうじゃないね!腕の中だね!

 

彼ったら、結局ここで抜かずの二回戦を楽しんじゃいます。

ナイスハネムーンだよルドガー!

2発目、とてつもなくエッチです。ルドガーもだけどヒロインも。愛のあるセックスを、心底楽しんでいる様子の二人がとても眩しい。この二人なら、きっと少々のことくらいなら「寝れば何とかなる(いろんな意味で)!!」って乗り越えちゃうんだろうなぁと思わせてくれます。

 

ラストは、お互いの実家にする言い訳を練りながら、今後について語り合う二人。そこでルドガーが「似顔絵でも書いて暮らそう、できるさ、だってもともとは庶民の小僧だよ?」というようなことを言ったあと、「(先が見通せないのに楽しいなんて)私はイカれてるな」と笑います。

 

泣きました、私。だって、こんなに幸せなことってある?彼は今初めて、「見通せないほどたくさんの分岐のある先行き」を見て、心の底から楽しいと感じている。決まっていないことって恐ろしいことだけど、明るい気配がすればするほど恐怖を期待が凌駕していく。その高揚感を評して「イカれている」と言ってしまうルドガーは、喪失という重いコートをようやく脱いで、彼女の暖かな愛をようやく全身に浴びているんだなぁって感じました。

 

ということで、長くなったので名作との呼び声も高い特典についての言及は割愛して、私の小鳥白(と普段は呼んでいる私)についての感想を終えたいと思います。

最後に。

 

ルドガー愛してるよぉぉぉぉ!しあわせになってねぇぇぇ!!!

ファーストインプレッションて大切よね。

さて続きまして。

タイトルのとおりなんです。本当に、タイトルのとおりなんです。

 

モトカレ〜上司と2度目の恋〜 柏木聡一郎

           (CV:佐和 真中)

 

はい、皆さんおわかりかと思います。リリース情報が出たとき、というよりアートワークが発表になったとき、いろんなところがざわめいたあの作品です。

 

かく言う私も、そりゃあもう口を極めて論ったものです。どういう力学であの指がカップを持ち上げているのか、わしにはどうしても分からなんだんじゃ……(遠い目)

 

そう、散々好き放題言った挙句、聞いてなかったんですよ長いこと。聞いたのは、本当につい最近のことでした。

 

私の馬鹿ァァァァァァ(渾身の左頬パンチ)

 

なんでしょうね。この「騙された」感。ええ、裏切られましたとも。すげえいい意味で。

 

この上司(いや、元上司なのでこのあとは聡一郎さんとあえて呼ばせて頂きます)、マジ理想的。そしてこの佐和さん、マジ理想的。

 

出だしは、とある喫茶店のシーンから。サラリーマン的な男性が、キリマンジャロを頼んだところで息を呑みます。こっちがキリマンジャロかー酸味系が好きなんだねー、なんて思う暇もなく、誰かと再会した模様。これが、ヒロイン(立ち寄ったカフェの雇われ店長)と元上司である聡一郎さんとの再会でした。

少しの思い出話や近況報告(ここでお互いがフリーであることをスマートに確認するあたり、聡一郎さんお仕事できるマンだね!と思った私です)ののち、元同僚の結婚式でまた会えることを確認して、聡一郎さんはヒロインをカフェの業務に戻らせます。

うん、スマートなんだ。大人なんだ。低めに抑えられた佐和さんの声と、一人称「私」も相まって、なんともシックにまとまっていますよ。

ここで私「ん?」となるわけです。おやおや?あのジャケットに描かれている、若干お寂し山になりかけているようにも見える、不思議な力学でカップを持ち上げる、某さん曰く「ギターピックみたいな顔」をしたあの紳士(?)が、この素敵な素敵な聡一郎さんと頭の中で結びつかない!

かっこいいんですよ、聡一郎さん。

 

トラックが進み、結婚式の二次会中の二人。思っていたよりも出席者が多い二次会で、ムラオカ(恐らく新婦)ともろくろく話せないような状況で、酒に酔った二人は風に当たろうと海辺に出ます。そして、付き合い始めることになったきっかけの夜の思い出話を始めます。ちょうど今夜と同じように、宴会で酔いが回ったヒロインを介抱する、というところから始まるあの夜のことを。

 

うぉーい!何なのこの上司!素敵すぎるやろ!!

 

上位職掌(部長だったかな?本筋に関係ないからよく覚えてないけどとにかくクソ上司ポジ)の隣に座ってしまったヒロインが無理に飲まされているのを気にした聡一郎さん、宴会場外にヒロインを連れ出します。優しいね。困ったことがあったら自分に言えってさ。

このあとの会話からもわかるように、聡一郎さん、とてもこのヒロインのことをよく見ています。毎日の仕事ぶり、素直な人となりなど、とてもよく見て、褒めてくれます。上司としてとてもいい人だなぁって思ったら、まぁそれって好きだからなんだよね。知ってた。でも、上司としての規を越えないように結構気を使っていたりして。いい人だよなぁ、理知的で。


まぁなんだかんだで、介抱を口実に聡一郎さんは自室にヒロインを連れ込みます。てかこの会社、社員旅行では係長クラスから一人部屋を与えてくれるんですってよ。どんな規模の事業所がわかりませんが、いまどき信じられないくらい手厚い福利厚生です。まあそんなことはどうでもいい(いや、そうでなければ連れ込む場所もないからどうでも良くはない)。


とにかく、自室に連れ込んだヒロインをあーだこーだしちゃうわけですが、

くっそエロいのなんの!聡一郎さん!!

耳元で徐々にトーンを落としつつ、最終的には吐息で囁きかけるというテクニック!おい!腰が何個あっても足んねーぞ!!しかもさ、ちょっと意地悪っぽく言葉で煽ったり。もしキスしたらどうなるんだろうな、なんて、分かってていってんだろー!!!もう!!!その後も言葉で辱めまくりーの煽りまくりーの。実況魔神聡一郎氏の降臨です。

その癖、その前には「君から求めて、君の同意なしに俺から仕掛けたらパワハラになっちゃう」的なことを言ったりするわけです。おい!お前!断らないってわかってんだろ!!ずるいぞ!!そして私はずるい大人が大好物だ!!!

そんな濡れ場パート1ですが、なんと寸止め。でも私、ここが結構重要だと思ってます。ゴムがないからってんでこんだけ煽っといてやらないって、聡一郎さんのお人柄のなせる技なわけですよ。最後までする訳にはいかないから、しない。ヒロインが大切だから、しない。

これ、相当鍛え上げられた精神でないと無理だと思うの。なんぼ「次は遠慮しないよ」なんて言っても、

テント建立してんだろ?

って思うわけです。それでも、そのテントをひたすら無視して、ヒロインを部屋に戻らせる鉄の精神の持ち主、聡一郎氏。素晴らしい。そして素晴らしく一人決め。ヒロインだって中途半端だったでしょうに、旅館なんだからゴムくらいどっかで売ってるだろうし、大体財布に一個くらい入ってないのかよ!(いやガキじゃあるまいし財布はないわな)

 

まぁ、そんな人だから、ヒロインとの別れを迎えてしまうわけです。完全に自己完結。

なんでだよ!勝手なこと言うなよ!

という気持ちと、

こんなに思ってるからこそ縛りたくないんか…ええ奴やな…

という気持ちが私の中で2017年初場所千秋楽の白鵬稀勢の里ばりに土俵際でせめぎ合いました。

この別れは悲しい。でも、この別れ方じゃなきゃ結局元鞘には戻れんのじゃよ。好きだけど別れた、っていうのはでかい。

 

で、焼け棒杭に火がついちゃうのです。

 

ウェルカーーーーム!!!!!!

 

いつかのように二人で部屋に入って、静かに話すわけです。今度は素直に。

聡一郎さん、いいよいいよ!一通りのことを経験した男が、弱さや駄目さ加減を曝け出してしまうのって、とてつもなく絆されるんですよね、私!!可愛いよ聡ちゃん可愛いよ!曝け出すだけ曝け出したあと、急に凛々しく告ったくせにやっぱり弱腰になったりヒロインの涙の告白に死ぬほど動揺したりしちゃってさぁ!なんだよぅ、かっこいいくせに可愛いとか、ずるいなぁ!

 

ほんで、ここからが濡れ場パート2。

佐和さん、またぶっ飛ばしてます。囁き、リップ音、台詞回し、そのへんがもう全力で私の腰を殴りかかりに来ます。んぎゃー!!!やめて!!!私の(腰回りの)ライフはもうゼロよ!!!

 

ベッドの中で二人は、2度目の恋だからこそできる「昔の自分たちとの再会、そして現在との比較」をやるわけです。聡一郎さん、ここできちんと正解出すよねー。姿は前と変わっていないし、内容は前より良い。はい。これが正解!

 

そして聡一郎選手、今度は抜かりありません。

 

チェックイン前にちゃんとゴム用意してるー!!!偉いぞ!!!

同じ過ちを繰り返さないのは、会社員として大変重要なスキルだ!さすが、栄転に次ぐ栄転(つーか凱旋?)を遂げた男だけのことはある!おばちゃん褒めちゃうよ!


じっくりまったり愛を確かめ合う二人。相変わらずの実況魔神です、聡一郎さん。前は最後までできなかったけど、今度はできてよかったね!そのせいか、随分はっちゃけているように思いました。エロい、そしてエロい。そして、思いが溢れてます。これ、賃貸二階のお風呂場だったらオーバーフローして階下のお部屋に迷惑かけるレベル。でも、二年分だもんね。

 

そんなこんなで、いい濡れ場でした。なんかさぁ、低音佐和さんの濡れ場最中の「可愛い」は反則的にエロい……そして、年上としての責任感や、それでも心の中にある葛藤や戸惑いをきちんと声に表してくださる技術の高さに、「やっぱ月刊達成する人ともなるとほんと違うな……」って心底思いました。一時飽きちゃったとか思ったこと、死ぬほど後悔しましたよ。

ラストトラックではリスクヘッジしながらのプロポーズ、さすがのビジネスパーソンぶりです。憎いね聡ちゃん!幸せになってくれ!あんたみたいないい男は、幸せになるべきなんじゃよ!(ババア渾身の叫び)

 

そして表題に戻るわけです。

ファーストインプレッションって、まじ大事だから!!!ねぇ、メーカーさん、そこ、本当に大切にしてくれ!!!!

(この件に関しては、別タイトルでもう一度語りたいと思っております。絵かきでもない私が同一絵師さんについて物申す形になるので、本当に申し訳ないとは思うのですがこれは黙っとられんのでね……)

原点ったら原点だから。

さて早速。シチュエーションCD感想ブログというからには感想をあげておかねば看板に偽り有りになるわけで。いや~偽装はいかん偽装は。(元食品関連の仕事をしていたものとしての強迫観念)

 

てことで。1発目の感想のネタはこちらです。

 

それはささやかな恋のはじまり 片平文哉

              (CV:茶介)

 

これは、私が生まれて初めて聞いたR18もののシチュCDです。

わぁ、私ついてたね!はじめての彼氏が片平さんとかほんと、ついてるよ!

 

何と言ってもこの片平さん、とってもいい男。

駅でぶつかって電車に乗りそびれてしまったヒロインに丁寧に謝るところからドラマが始まるのですが、その謝罪から人柄がにじみ出ます。

一通り謝り終えて、一旦はその場を後にする片平さんですが、悄然とした様子のヒロインが気にかかったのか、後戻りをして電車を一緒に待ってくれます。その間、お茶をおごってくれたり仕事の悩みを聞いてくれたりと、とても親切。極めつけには、別れ際に笑顔が可愛いからまた会えたら嬉しい、なんて。

 

おいおい、この男にはどこに行ったら会えますか?

 

社会人なんてさぁ、思ったより全然出会い乏しくて、自分で努力して門戸開けとかなきゃ彼氏はおろか新しい友達だってなかなかできないよ?ぼんやりしてたらハエだって止まってくれない。そんな中、偶然こんないい男にぶつかるとか、ヒロインお前は一体何者だ!ってなりましたよ(笑)

 

まぁ、色々偶然が重なったりなんだりで、無事二人はお付き合いに漕ぎ着けるわけですが、ここの流れもまたいい。

社会で人柄を図る尺度って、まぁ働きぶりっていうのが手っ取り早いわけです。彼らは仕事をともにすることで、お互いの人となりや問題対応能力なんかをうまいこと把握しちゃうんです。これ重要。

何でもない出会いだと、仕事に対するスタンスとか社会との関わり方って意外と分かんなくて、付き合い始めてから幻滅したり結婚を考え始めてから二の足踏んだりするわけです。でも、片平さんのことはそういう意味でとってもクリアに見えてる。仕事は真面目だし、人との距離感もとても適正。

 

好きにならいでか!!!

 

こんなにスマートな男なのに、告白のときにめっちゃ前のめりなのも可愛くてね。抱きしめてキスするときも、

「お前童貞かよ!!」

って言いたくなるくらいぎこちない(でもテクニシャンであろうことは茶介さんの自前SEが如実に物語っております)。

可愛い。どうなってんの、男らしくて思いやりあって仕事できてスマートで、そのうえ可愛いとかどうなってんのあなたが神か?仕事帰りに水族館行って子供っぽいって言われてすっとぼけるとか、合鍵渡すタイミングがどう考えても早すぎるとか、そういうとこ含めてなんであなたそんなに可愛いの?

私死ぬかと思ったよ。

それで。まぁこういう作品のメインディッシュである、いわゆるR18なシーンです。

 

エロいよね。

 

びっくりした。なんかさ、もっとこう、芝居がかった感じだと思ってたんですよ私。なにがなにが。全然です。

いきなりがっついたキスから求めてきたかと思いきや、初めて抱き合う男女らしく「いいの?」というエクスキューズ(これがとても丁寧で、片平さんの好感度がカンスト)から、緊張をほぐす為か相手をよく褒めるんですよ、片平さん。可愛いね、って耳元で囁かれてご覧なさい。耳が死ぬ。

 とにかく時間をかけてくれます。優しい。あのがっつきは何だったの?ってくらい丁寧に、反応を見てくれる。

ヒロイン処女か?違うだろ。って脳内ノリツッコミをするくらいに、優しく調子を合わせてくれます。しかも、一回ヒロインをいかせてから自分もいくという徹底ぶり。ええ男や……

 

そいうった流れを声だけで演じられる茶介さんがまた凄くて、「私、マジでこの人に抱かれているのでは…?」と思いたくなるほど、生々しい(いい意味で)。声はとても優しくて柔らかなのに、息遣いやちょっとした喘ぎが雄みに溢れていて大変なんです。私の耳が。

そして、何と言っても全てにおいてとてもナチュラル!芝居がかった台詞回しがなくて、「あ、こういう話し方する人、本当にいるよな。」って感じなので、片平文哉という人がとても地に足の付いたキャラクターに見えてくるんですよね。

いやぁ、茶介さんが私の初めてで本当に良かった。だって、他の人だったらここまで夢中になってたかどうか、怪しいものですから。

 

さて、流れを戻して。

 

一回戦のあと、片平さんからのちょっとしたネタバラシがあり、その後すぐに二回戦。

実はこれ、シリーズ内で唯一片平さんだけなんだよね。

ノーインターバルでの二回戦。

元気か、元気なのかお前。だよな、結構がっついたキスしてたもんな。この野獣め。(愛でてる)。あとの三人は別日にしてたよ?でもさ、二回戦目のあともきちんとお風呂入れてくれたりして、ほんとまめっぷりが現れてるよな……野獣のくせに。

 

そんな片平さんでした。あー!こんな人と交際したかったー!!!

 

おしまい。